『冬の恋』

まだ踏み荒らされていない雪のように
白く静かに、澄んでいたい。

蒼く深い冬の底で
憐れで美しい、氷になりたい。

そうして春が来て
朝日に溶けて消えてしまいたい。

わたしの、冬の恋。

雪どけの後には
霜焼けした私だけ。


photo by「EIO」様
2019.02.10








まるで雪のような人だったから

冷たさで、火傷した。