『取り残された詩』

声に捨てられた、私のことば。
文字に乗り遅れた、私のこころ。

取り残された詩が、泣いている。

悲しみの匂い、憂いの音。
ほの蒼く揺れる、詠み人知らずのうた。

聞こえるのは、遥か遠くのすぐ近く。
一億光年先のここ。一千年前の今。


私の心が、鳴いている。


photo by「どんぐり」様
2018.11.17








鏡は嘘をつく。私は本当の私を知らない。
私は毎日、私の真似をして私のふりをする。

私はどこ?私は誰?

あなたの目だけが、私を見抜くというのなら
私はあなたを、見破ることにする。