『宵に酔う』

綺麗な夜には、極上の酔い。
酒気を孕んだ言葉は
まろやかに、うろんに零れる。

赤い嘘。白い嘘。シュワシュワな嘘。

嘘みたいに、嘘が似合う夜だった。
嘘しか赦されない、夜だった。

良い嘘だから、悪酔いはしないでしょう。
明日には何も、残らないでしょう。

なんて、ひどい人。


photo by「桂田」様
2018.09.23






本当は素面でも、酔って居たいの。