『私物語』

私について語るには
1分もあれば充分だし
一生かけても足りないくらい。

平々凡々な私の人生。
世界で一つの物語。


photo by「KOH」様
2015.02.08




止まない雨に靴下までびっしょりで
冷えた指先がジンと痛んだ。
凍える私は、マッチ売りの少女気分。
電気ストーブの夢を見る。



「疲れたな」と思い、立ち止まる。
何の気なしに振り返ると
取りこぼしばかりの日常が散らかり放題になっていた。

その中心に立ち尽くす、無愛想で目つきの悪い女の子。
私は彼女をよく知っている。

本当に大切なもの。必要なこと。
一人が二人になる前に、本当の自分と向き合おう。





平日は、コンクリートの箱の中。